No. |
名前 |
曲目 |
最終順位 |
審査員 |
コメント |
1 |
免出隆行 |
産安 |
9 |
古屋輝夫 |
響きに対する満足度(音量ではなく)が少不足。混み合った節の把握を深めると共感に繋がる。 |
眞玉和司 |
レ大メリ チーチルーを徹底練習のこと。 鳴りの安定と、旋律の動きがはっきり伝わるような演奏を。 |
菅原久仁義 |
演奏曲中一番難しい曲かと思います。最初の入りが難しいですね。横山先生が最も練り上げた曲で技の一つ一つが緻密に連結されています。そういう意味でも完成度高く演奏するのは難しく選曲として不利なのでは。しかしかなり吹き込んでおられると思う演奏です。更に音程を厳しく変化に富んだ旋律を歌いきって下さい。 |
石川利光 |
曲をウタうことに関しては高レベルにあると思いますが、音程面でのブレが気になります。大メリ、カリ戻し、替え指の音程、など、細かな部分の改善が求められます。 |
岡田道明 |
冒頭の不安定さがなかなか治められず残念。曲は十分体に入っている様子なので、吹き料と音程にとことん向きあって欲しい。 |
柿堺 香 |
メリの後の音が不安定にならないように。りのカムリが浅い。もっと深くりのメリまで。ツのメリをめったロと同率の音がしばしば高い。 |
2 |
竹内一裕 |
手向 |
4 |
古屋輝夫 |
とても良い響き。但し立ち上がりの響きはあと一歩。りメ〜ロのようなたった二音の移りのような節に更に配慮を。 |
眞玉和司 |
小さい音を響かせること、冴えた音にすること、曲の運びをさらに研究すること。立つ、椅子、正座に関わらず不必要な体の動きをしないこと。 |
菅原久仁義 |
最初のツメリから少々高めに浮いていて、先生が良く言っておられた切実さが物足りなく感じます。よく練習されて余裕のある演奏と思いますが、それが聞き手の感動に繋がるか難しいところです。音の鳴り、安定感などだけで点数をつけると高得点です。 |
石川利光 |
よく吹き込まれている印象です。「リーイー※リロー」の※リがリ律ではなく、ロ律になっていることに少々違和感を覚えました。曲意はよく捉えられていますが、さらに動きの美しさがあれば、と思いました。 |
岡田道明 |
静寂の雰囲気を作り出せている。その中で間の迫るところや歌い上げるような箇所があれあばより深まるのでは。 |
柿堺 香 |
装飾音と核になる音の区別をはっきり。核になる音をもっとたっぷり。音量のバリエーションが不足。小さい音を有効に。 |
3 |
佐々木徹 |
松巌軒鈴慕 |
3 |
古屋輝夫 |
音程良。落ち着いた響。手の流れを正しくという意識がこなれてきたら更に心地よく付いていける。 |
眞玉和司 |
ロのカムリ、ツメーロ―ロ大メの運びをさらに研究のこと。大人(ベテラン)の演奏という感で大変よかったです。 全ての曲をこのレベルで演奏し、説明・解説できるように準備してください。 |
菅原久仁義 |
音色に温かみが有り聞いていて癒される気分です。曲に変化が少ないせいか音楽的に中庸が一貫して続く感じで、そういう旋律の中でも締めたり緩めたり、押したり引いたり、といった歌や表現が欲しくなりました。他の方達が良い点数をつけているのに厳しくて申し訳ありません。 |
石川利光 |
難しい曲を良く吹かれました。そこまで吹くことは容易ではありません。ただ、少し忙しい演奏になったきらいがあります。寂寥感のようなものが表れればさらに良くなるとおもいました。 |
岡田道明 |
進むにつれ鳴りと音程が落ち着いてきた。節をよく理解している印象。やや淡々としすぎか。もう少し強い部分があってもよい。 |
柿堺 香 |
まわしユリの下の音と上の音の音量の関係が逆になっているように感じます。下の音をたっぷり。三のウを下げた音が高めで。チの音程まで。 |
4 |
大谷康畝 |
息観 |
7 |
古屋輝夫 |
冒頭残念。手なりに出てしまう各音の音量のコントロールが欲しい。りとイの関わり方に更に工夫を。 |
眞玉和司 |
雑音のない響いた音とムラ息の荒い音の違いを鮮明に。冴えた音の獲得。メリカリのあるフレーズを音程に注意しつつも滑らかに吹くこと。 |
菅原久仁義 |
緊張されていたせいか音そのものの迫力が物足りなく感じました。音程も甘いところ多々有り、もう少し合わせて欲しいです。ナヤシユリは前に向かって迫っていく表現が欲しいのですが、その場に留まっているように聞こえました。人前での緊張が音楽的パワーになるよう! |
石川利光 |
音程に対する注意、メリ、大メリに対する意識の高さが伝わり、整った良い演奏でした。ただ、少々小ぢんまりした曲作りになってしまった印象が拭えず、もっと大胆さが出れば、と思いました。 |
岡田道明 |
乙音を練ることが要の曲なので、冒頭コントロールしきれなかったのは悔やまれる。大メリからの戻しに工夫を。流れは良かった。 |
柿堺 香 |
メリから戻った音の安定感をもっと気をつけて。音程のコントロールは悪くはないが、更に精度をあげてください。 |
5 |
クレアシオン桂 |
鶴の巣籠り |
10 |
古屋輝夫 |
音量を抑えた時にも満足を感じさせる響きが必要だが不足。音や技の切れに迷いがあり聴く人を納得させられない。 |
眞玉和司 |
巣籠りで使う基本技術の習得を充分すること。
その上でいかに歌うかの研究を。余計な流れが多すぎる。 |
菅原久仁義 |
始まりの雰囲気良かったです。コロコロの手で独自の工夫をされているようでしたが効果を感じられませんでした。高い音の鳴らし方、支え方をもっと鍛えて欲しいです。Ad.libが手遊びにならないよう、特殊奏法を音楽表現の手段として効果的に使いましょう。もう少し音程に気をつけて下さい。 |
石川利光 |
特殊奏法のレベルは高いと思いました。曲の構成はオリジナリティに溢れていて、それはそれで立派なのですが、横山勝也伝承本曲コンクールのなかでは違和感を覚えました。 |
岡田道明 |
細部やテクニックに意識が行き過ぎたか。ストーリーに沿った大まかな流れを表現するなかでの要素として工夫してほしい。 |
柿堺 香 |
ロの大メリが高め、戻ったロが低めです。しっかり下げる、しっかり戻す。アンブシュアに力が入りすぎているように思います。もっとリラックスして。音が不要なところで揺れてしまうことが多かった。伸ばした音の音程が下がらないように。 |
6 |
劉暢 |
山越 |
1 |
古屋輝夫 |
響きは立ち上がりから満足。混み合った旋律は少しせっかちになる。イ中メ音程に注意。 |
眞玉和司 |
冒頭、音のためを充分に取った後で、吹き切りへ。(もう少し長く!)
8行目の一息目のフレーズをいかに歌うかの研究を。
フェスティバル全参加して、外国人らとの交流を通し、良い指導者になるよう期待します。 |
菅原久仁義 |
ツのメリが僅かに浮いて聞こえます。楽譜を正確に演奏した時のような完成度の高い演奏ですが、はみ出るくらいのすごい演奏をするよう心掛けるともっともっと素晴らしくなるでしょう。 |
石川利光 |
よく鍛えられています。技術力が高く、難しい箇所でも破綻をきたすことが殆どありませんでした。さらに曲全体を大きく構成する力がつけば文句なしです。 |
岡田道明 |
気迫や思いが素直に表れて快い演奏。全体の構成を見たときに、「山越」独特の緊張感、切迫感にやや欠ける印象を受けた。 |
柿堺 香 |
連続振りの最後の方は早すぎる。必要以上に吹いているところがある。ため(間)が欲しい=急ぎすぎているところが何箇所かありました。 |
7 |
中島知洋 |
山越 |
5 |
古屋輝夫 |
メリ音がどれも不安定。譜に従って良く勉強されているが、更にうたとしての節作りにも目を向けて欲しい。 |
眞玉和司 |
カムリ ハラロー ロ大メリの音程 メリとカリの音程幅等を正確に。
間合い、運び、音の強弱などをもっと考慮した演奏を研究のこと。 |
菅原久仁義 |
良く充実した音質で鳴っているのですが広がりが少なく、口先で鳴らしているような印象でした。少々音程に違和感を感じるところがありました。 |
石川利光 |
よく鳴らしていて勢いもあるのですが、細かなところでミスピッチや吹き損じが生じます。ウゥッのッが高くなってしまうところが惜しいです。 |
岡田道明 |
冴えた力強い音。消し際と弱音を磨けば、より長所が活きるはず。メリ、メリ戻しにはさらに気を遣って。 |
柿堺 香 |
ためが欲しい箇所がかなりありました。フレーズの終わりをもっとスムースに。ロの大メリもっと深く。りからチのメリでタンギングが聞こえました。ない方がいい。 |
8 |
西森敬二 |
手向 |
5 |
古屋輝夫 |
心のこもった動き。譜にこだわり過ぎずに。ツやハの大メりを確かに。メリ音から普通音移行の際の音量バランスを。 |
眞玉和司 |
横山伝承では伸ばしている音にユリを入れないこと。小さい音から大きい音への変化をつけること。メリカリの幅をもう少し広く(メリが高い)。
ロ大メリを獲得しましょう。 |
菅原久仁義 |
少しリのメリが高く浮くのが気になりました。他の音程が良いのでもったいないです。少々発音ミスがあったので減点対象になりました。全体の運びは良かったですがもう少し鳴らすところがあっても良いかと思いました。 |
石川利光 |
演奏の佇まいは良いです。冒頭の「ロ大メリ」や「リのメリ(ハの半音)」が下がりきらないのが惜しいです。途中、流れが不自然だと思える箇所が数箇所ありました。 |
岡田道明 |
ロ大メリもう少し狙って。リメリはやや浮き気味。音の扱いはとても丁寧。虚音の節はさらに工夫を。不用意なユリはなくす。 |
柿堺 香 |
ビブラートがない方がいい。ロの大メリもっと深く。フレーズがどこで始まって、どこで終わるかの吟味をもっと。 |
9 |
イオ・パヴェル |
山越 |
2 |
古屋輝夫 |
総合印象大変良い。甲ロ大メ惜しかった。音の動きの微妙な間合いに対する配慮をもっと。 |
眞玉和司 |
選より間合い若々しく、運びがよくなりました。8行目一息目のフレーズをいかに歌うか研究してください。横山勝也伝統の長管で吹かなかったのが残念です。 |
菅原久仁義 |
最初のユリで裏穴をあたる音が聞こえませんでした。はっきり入れるのが横山流ですね。露の大メリやウの大メリが一度だけ高いところがありました。ムラ息にこだわりすぎると強い表現と言うよりムラ息というテクニックを多用しているだけのように聞こえます。尺八吹きが陥りやすいところと言えるでしょう。節の流れが硬い感じがします。発音ミスなどはなくて素晴らしいです。 |
石川利光 |
丁寧に吹かれ、かつ気魄もあり整った演奏です。楽器の性能より息の強さが勝ってしまっているので、そこを如何に上手くコントロールするかが課題です。 |
岡田道明 |
全体の構成がすばらしく、強弱の表現もよくできている。芯を掴み切れずに鳴らしている感じが続き、曲の印象がぼやけた。 |
柿堺 香 |
強く吹くところにビブラートがかかる癖があるようです。ない方がいい。例えば1行目の最後。小さい音をもっと安定させること。細部のコントロールにまで気を配って。 |
10 |
エマヌエル・ルアー |
打波 |
8 |
古屋輝夫 |
含まれる小さなフレーズが良く把握できているが、各フレーズの始まりを示唆するアクセントが足りず人に伝わりにくい。チルのフレーズ音程不安定。 |
眞玉和司 |
チメリルーを徹底稽古。力強い音を獲得して、強弱の変化をもっとつけて。 それぞれの曲が持つ「間合い」「運び」の研究を。 |
菅原久仁義 |
中盤でウの大メリが高くなってきましたねチルチルの音程感に違和感がありました。リイの音程間隔が違って聞こえました。 |
石川利光 |
尺八を愛する心、演奏曲を愛する心が客席に届き、良い演奏になりました。少々細かな音程のブレ、鳴りのミスがありました。尺八に対する向き合い方は素晴らしいので、さらに細かな箇所の精度を高めてください。 |
岡田道明 |
端正な印象。ウ三にもう少し力強さを。メリ戻しを確実に。特にウの後のリはぜひ確認を。込み吹きがうまい。 |
柿堺 香 |
コミ吹きがタンギングになっているように感じました。そうでない方がいいと思います。コミの始まりに間を空けないほうがいい。三のウをめった音をもっと深く。チルの時、3孔は全開がいいと思います。ルが不明確に聞こえました。 |